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血液透析のバスキュラーアクセス

◎血液透析のバスキュラーアクセス

末梢血管センターでは血液透析患者さんのバスキュラーアクセス関連にも対応しています。患者さんにとってバスキュラーアクセスは命綱であり、トラブルが起きると透析治療が継続できなくなります。超高齢化社会を迎え、血液透析患者さんも高齢化が進む中、様々な合併症を抱えた症例も少なくなく、治療に不可欠なバスキュラーアクセス関連の問題は多様であり、単一診療科では解決できないケースも出てきました。
当センターの特徴・強みとして心臓血管外科・放射線科・腎臓内科が協同してタイムリーな治療を行い、患者さんの全身状態を評価した上でできるだけ負担が少なく、安全かつ確実な医療を提供しています。症例の内訳として、血液透析導入期の初回シャント造設(A)が中心ですが、維持透析患者さんのシャント閉塞に対してのシャント再建やカテーテル治療(B)、その他人工血管内シャントや動脈表在化の作成、長期留置カテーテル挿入(C)なども行っております。
お困りの際には当センターまで気軽にご相談ください。

(A)シャント造設術について

当院では透析新規導入患者に対するシャント造設術を年間70例、シャント再建を年間4例施行しております。シャント造設術の総数に対しシャント再建術が少ないのは、放射線科における経皮的血管拡張術でシャントを温存することができているためです。 新規のシャント造設術の手術成績としましては、透析導入後の初回穿刺が可能であった症例割合(Primary failure回避率)が87.5%と良好です。心機能低下例や表在静脈がない場合も少なくありませんが、手術前の全身精査や血管超音波検査を入念に行い、患者様にとって最適なバスキュラーアクセスをご提案できるよう心がけております。 シャントの吻合部瘤やスチール症候群などの病態の方も少なくなく、可能な限りシャントを温存しつつ、症状改善を図るように致します。総合病院ゆえ、再建術が必要になった場合、その後の透析で問題なく使用できることを確認の上ご帰宅頂くことが可能ですし、手術時の麻酔方法に関しても局所麻酔・静脈麻酔併用・末梢神経ブロックなど選択肢を多数揃えておりますので、患者様のご希望に可能な限り沿うように致します。安心して受診して頂ければと思います。

(B)血管内治療(シャントPTAがf1r5:Percutaneous )

シャント血管は、長期間使用することで閉塞や狭窄を起こすリスクを抱えています。当院では、これらに対する血管内治療にも対応しています。主にシャント狭窄、閉塞部位をバルーンで治療する手技を行います。この治療はカテーテルを使った身体への負荷が少ない治療で、皮膚の切開などは行いません。同一病変に対して繰り返し治療ができるため、貴重なシャントを長期間使用することができます。また、治療直後からブラッドアクセスとして使用できるといったメリットもあります。

下記の症状はシャント狭窄・閉塞の可能性があります。一度ご相談ください。
 ・シャント音やシャントスリルの減弱または消失
 ・脱血不良や脱血不能
 ・静脈圧上昇
 ・穿刺困難
 ・止血困難

(C)カフ型長期留置カーテル

近年は透析患者の長寿化による心機能低下や、高齢者を取り囲む環境変化から、ブラッドアクセスとしてカフ型長期留置カテーテルが選択される機会も増えてきました。 また新規に作成したシャントが発達するまでの期間に限りカフ型長期留置カテーテルで透析を行い、シャントが使用可能になった時点で抜去する“ブリッジ・ユース”という方法であれば、シャントの発達を待つためだけの入院を回避することもできます。当院では、患者様の状況にあわせてカフ型カテーテルの挿入、必要になった場合はその後の入れ替え、抜去まで対応致します。

透析を行っている場合には、心臓や下肢の動脈硬化が無症候性に進行している場合も多数ありますので併せてスクリーニングをさせていただきます。